団体交渉を申し入れました

 職員組合は2021年11月15日付けで、下記、要求事項にかかる団体交渉を申し入れました。交渉日が固まり次第、組合員のみなさまにご案内いたします。

★211115_団体交渉申入書.pdf
https://1drv.ms/w/s!AmKvrfs6CciGh8sSrNemijgRCQAgew?e=kPI8tp
 (下記、要求書・要求趣旨のテキストです。)

                            2021年11月15日

京都大学総長 湊 長博 殿

京都大学職員組合          
                 中央執行委員長 大河内 泰樹    

 団体交渉申入

 団体交渉の方式及び手続に関する労働協約第5条に基づき、下記の要求事項にかかる団体交渉を申し入れます。早急にご準備いただきますよう、お願いいたします。また、交渉日までに文書による一次回答をご提示いただきますよう要請いたしますとともに、本件交渉終了後には双方の公印が押印される交渉記録の作成を求めます。

 要求事項

1. 今年2月10日の団体交渉で回答した技術職員組織の見直しの進捗・実施状況を組合に説明し、技術職員の昇格改善に向けた道筋を示すこと。

2. [継続案件] 2021年9月15日に雇止めとした法学研究科時間雇用職員を直ちに元の職場に復職させること。

3. 附属病院勤務者については、夏季休暇の取得期間を恒常的に年度末まで延長すること。

4. 人事異動については、当該職員の家庭環境や健康状態に最大限配慮し、家庭生活や職業生活が維持できなくなるような異動を行わないこと。また、育児・介護部分休業について、休業時間帯をより弾力的に取得できるよう見直すこと。

5. 教員全体の賃金水準を大幅に引き上げることなく、相対評価による賃金格差拡大を伴う年俸制導入は行わないこと。特に、「新たな教員  業績の評価ポイント」に示される、「上位職の基本給が、下位職の基本給を下回らない給与体系」は、部局ごとの教員組織や教員ポスト数の制約があり、業績の公正な評価・反映とはなり得ないので、導入を見送ること。

                              以上

2021年11月15日申入団体交渉の要求趣旨

1. 今年2月10日の団体交渉で回答した技術職員組織の見直しの進捗・実施状況を組合に説明し、技術職員の昇格改善に向けた道筋を示すこと。
【要求趣旨】

 2021年2月10日に実施した団体交渉において、技術職員についても事務職員・図書館職員に準じた組織体系・評価体系を導入し、2021年度より実施することで昇格改善を図っていくことが示された。しかし、現時点において新しい組織体系・評価体系の運用が開始されているという案内・情報がない。一方で、本年4月13日の部局長会議に示された資料(別添)によると、プロボストに対して技術職員に関する新たな検討要請がなされているように見受けられる。これまでの団体交渉での説明と趣を異にするものとも思われるため、前回の団体交渉以降の経過やプロボストへの検討要請事項について丁寧に説明されることを求める。
 技術職員の昇格の遅れに関する、職員組合の見解を改めて申し述べる。技術職員は、事務職員・図書館職員と同じ俸給表を適用される教職員である。同じ俸給表が適用される教職員でありながら、技術職員は、事務職員・図書館職員に比べ昇任・昇格水準に著しい遅れが見られる。これまで大学法人は、技術職員については、組織体系や職位に対する基準が不明確であるため、事務職員・図書館職員と同様の昇任・昇格ができないことが技術職員の昇任・昇格を妨げている要因である旨の説明をしてきた。しかし、評価制度・評価基準が整備されていないことは、個々の技術職員に何ら責任はない。また、昇任・昇格の評価ができず職・級階層の分布差がつけられないとしても、同じ俸給表が適用される教職員ならば、少なくとも職種集団ごとの職・級の平均値は同水準にあるべきである。技術職員の集団のみ昇任・昇格が著しく遅れている事実は、大学法人が技術職員という職種全体を事務職員・図書館職員より低く評価していると言わざるを得ない。
 こうした状況を一刻も早く解消し、技術職員の昇任・昇格にかかる待遇改善を強く求めるものである。

2. [継続案件] 2021年9月15日に雇止めとした法学研究科時間雇用職員を直ちに元の職場に復職させること。
【要求趣旨】
 2021年10月6日の団体交渉で述べられたとおり、法学部図書室においては2021年4月から定員職員1名が減員されたが、新たに採用されたのは社会人経験のない時間雇用職員1名である。この状況で9月に5年務めた時間雇用職員を雇止めにすることは、半年間で経験豊富な人員を2名削減することを意味する。
 今般の雇止めは、それによる業務遂行や財政への影響を全く検討せずに「無期転換権の発生により財源確保が厳しくなる」ことだけを理由として強行されたものである。

(1) 雇止めの理由
 団体交渉での発言に示されたとおり、雇止めの理由として述べられていたのは、当初は、
「図書掛長に……時間雇用職員の採用を希望する旨、ご回答を受け」、「公募手続きを進めることを了承しました。で、ご指摘のありました図書掛長に対して、『雇用延長を認めると無期雇用への転換となり、財源の確保が厳しくなる。』、こういう話をした旨は記憶はございます」(塩見法学研究科長・開始22分47秒以降の発言)、
 つまり「無期転換権の発生により財源確保が厳しくなる」というこ とであった。
 ところがこれが8月2日には「2022年4月1日時点で雇用されている他の職員を新職種に移行させる財源の確保のため」に変わった。そのことについて10月6日の団体交渉では
「具体的に私が4月からすぐにでもですね、新職種になる様なことを申し上げたのは軽はずみであった、ということで申し訳ない」(塩見法学研究科長・開始44分26秒以降の発言)
 とされ、理由のなかったことが明言されている。すなわち、結局、「無期転換権の発生により財源確保が厳しくなる」ことが雇止めの理由である。

(2) 業務分担の見通し
 上記の人員削減によっても業務遂行に支障が出ないようにするための具体的方策(これまで職員が担当してきた作業を教員に行わせるなど)は一切検討されていない。団体交渉でも
「大変である、ということは現場からは挙がって来ている、ということは今回、色々お話を聞いて、……分かって来ていますけども……教員の協力が得られていないのではないか、という問題もある、と思います。ですから、そういったことを全体として考える必要がある」(塩見法学研究科長・開始56分20秒以降の発言)
 と述べられ、いまだ検討がなされていないことが明言されている。

(3) 財源の見通し
 財源については、以前、法学部図書室における時間雇用職員の5年雇止めの後に、人手が不足し、派遣職員の補充により数年にわたって支出が大幅に増加したことがあったが、今回については
「無駄な支出があるかどうかについては、まだ、判断はしておりません」(塩見法学研究科長・開始39分9秒以降の発言)
 と述べられ、やはり検討が行われていないことが明言された。

(4) 結論
 このように、団体交渉では、業務分担についても財源のやりくりについても、具体的な検討は行われていなかったことが明言されている。研究科長自身、人員を
「今、直ちに減らす、ということについては合理性がないけれども、将来を見据えて減らす可能性を確保する、という意味では合理性がある、という風には考えております」(塩見法学研究科長・開始38分40秒以降の発言)、「制度を変えれば、当然、良い面、悪い面、出てくると思うんですけれども、そういう中で今、判断つきかねている、というか、迷っている、と、そういうところでございます」(塩見法学研究科長・開始44分26秒以降の発言)
 と述べ、「無期転換権の発生により財源確保が厳しくなる」以外の理由がないことを認めており、しかも、過去には雇止めによって支出が大幅に増加したにもかかわらず、今般の雇止めによって財源確保の見込みが高まると考える根拠すら全く述べていない。そのことについて検討した形跡すら団体交渉では全く示されていない。

 以上のとおり、理由のないことが明らかな雇止めを大学法人として放置することは、当事者本人にとっても大学の運営にとっても重大な不利益であるばかりでなく、労働契約法の趣旨およびそれに関する政府方針にも反している。大学法人としてこれを是正し、対象職員を直ちに復職させて期間の定めのない雇用への転換を希望できる地位を与えることを求める。なお、部局発言の齟齬が生じないよう、この要求事項に関しては、法学研究科長および法学研究科事務長の出席を要請する。

3. 附属病院勤務者については、夏季休暇の取得期間を恒常的に年度末まで延長すること。
【要求趣旨】
 昨今、新型コロナウイルス感染症拡大は一定の落ち着きを見せているが、附属病院で働く教職員はいまだ厳しい行動方針の下、医療の最前線で働いている。本年も夏季休暇について通常10月までであるところ、6月から12月までの期間に取得することが可能になり、また、年度に限らない恒常的なものとなったことで待遇改善がはかられているのは喜ばしいことだが、一般的なGW、年末年始、シルバーウィークなどがない附属病院で働く教職員にとって、リフレッシュ出来る期間は相当重要であり、その範囲が拡大されることが望ましい。他大学でも、大阪大学医学部附属病院においては、すでに年間での休暇取得が可能となっている。ワークライフバランスを尊重する働き方改革の考え方を踏まえ、教職員の心身の健康維持又は増進及び家庭生活の充実の機会の確保を図るためにも、夏季休暇取得期間の範囲を拡大し、年度末まで延長することを要求する。

4. 人事異動については、当該職員の家庭環境や健康状態に最大限配慮し、家庭生活や職業生活が維持できなくなるような異動を行わないこと。また、育児・介護部分休業について、休業時間帯をより弾力的に取得できるよう見直すこと。
【要求趣旨】
 SDGsの目標においてもジェンダーの平等が掲げられている。一昔前に比 べると本学における就業条件の男女差は縮小しているが、一般職においても依然として男性教職員が高位職に着く割合は高く、女性教員の比率は他の国立大学に比べても低い状況にある。
 就業状況において大きな男女差が生じる背景のひとつとして、家庭における役割分担において「家事や育児は主に女性が担うもの」といった無意識の偏り(アンコンシャス・バイアス)があるためであるとされている。こうした偏りを是正していくためには、より意識的な取り組みが必要であり、就業の場面においても男性が育児・介護などの休業を取得しやすい条件を整えることは、雇用者の社会的責務とみられるようになってきている。しかし、学内の職場においては、家庭において育児・介護を担う必要がある教職員に対して、それができなくなるような遠隔地異動を求められる事例が散見される。常勤職員の場合は、遠隔地への異動も労働条件に含まれていることは否定しないが、今般の社会的情勢に鑑みれば、教職員が育児・介護などを必要とするライフステージにあるときには、家族の元から離れて就業しなくてはならないような異動を避ける配慮が求められる。

5. 教員全体の賃金水準を大幅に引き上げることなく、相対評価による賃金格差拡大を伴う年俸制導入は行わないこと。特に、「新たな教員業績の評価ポイント」に示される、「上位職の基本給が、下位職の基本給を下回らない給与体系」は、部局ごとの教員組織や教員ポスト数の制約があり、業績の公正な評価・反映とはなり得ないので、導入を見送ること。
【要求趣旨】
 特に理系を中心に、「教授・准教授・助教」を定員教員構成員としている講座制の場合、准教授や助教でも世界トップクラスの顕著な業績を上げ、また研究歴を重ねて年齢の高い者も多い。本学には、実質的に教授相当の研究歴と実績を有しながら他の地位にある者が多数おり、しかしながらポスト数を流動的に変えられないのが現状である。この状況下では、「上位職の基本給が、下位職の基本給を下回らない給与体系」が著しい不合理を生じるケースが続出することが明らかであり、他機関への深刻な人材流出が懸念される。

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