京都大学職員組合 第103回定期大会宣言
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京都大学職員組合 第103回定期大会宣言
私たちは、この第103回定期大会において、あらためて労働者の権利の保護と生活権の保障、そして京都大学に民主的なキャンパスを実現することを訴えたいと思います。
現在、6年毎に総長が交代する移行期に京都大学は置かれていますが、総長選考・監察会議は、6月16日、あろうことか教職員の意向投票で3位だった候補を次期総長候補に選出しました。しかも、第3位だった立川康人副学長(工学研究科教授)の選出理由として同会議は、「デパートメント制への円滑な移行」と「対話を重視したリーダーシップ」などをあげています。
組合では6名の最終候補にアンケートを送り、6名すべてから回答を得ました。とくにデパートメント制への移行のスケジュールについて各候補者には大きなばらつきがあり、そのなかで立川氏は2年間というもっとも早い達成期間を目標として掲げていました。しかし、それが実行不可能であることは、他の候補がそれよりもずっと慎重な姿勢を示していたことからも明らかです。これはデパートメント制への移行について、学内での意思統一がまったくなされていないことの証であって、もっとも早いスケジュールを表明していた立川氏の得票数が20%程度の第3位であったことは、教職員の「意向」が立川氏のスケジュール設定とは大きく異なることを示しています。
私たちはこのようなきわめて欺瞞的で意向投票を愚弄する総長選考・監察会議の決定に満腔の怒りを表明します。そして、立川氏を次期総長候補に選出するにいたった理由と経緯、その間になされた議論についてくわしく説明することを、総長選考・監察会議の今回の議長を務めた平野俊夫氏に強く求めます。今回の総長選挙において、デパートメント制について学内での意志統一がなされていないことが誰の目にも明らかになったなか、「国際卓越研究大学」に京都大学が正式に採択されるかどうかは不分明ですが、採択・不採択にかかわらず、学内の民主主義が危機的な状態に陥っていることは歴然としています。
一方、物価上昇がやまないなか、労働者の賃金レベルは依然として他の先進諸国と比べて低いままです。非正規雇用者数の増加などによって所得格差が大きく進んだ社会において、物価上昇はとくに所得の低い時間雇用職員、支援職員、学生職員に大きくのしかかるほか、有期雇用職員の生活のさらなる不安定化をもたらします。京都大学の教育と研究は、京都大学で働くすべての多様な労働者が関わり貢献することによって成し遂げられています。働きやすい職場環境の整備は、京都大学法人がもっとも必要とする事柄の一つです。京都大学法人には、より明確な職務内容、業務量の管理、リソースの大きな配分に基づく人員・職務体制の強化など、職場環境の整備を求めます。
タテカン訴訟において大阪高等裁判所は2026年2月、京都地裁に続いて、大学側の主張を鵜呑みにして、私たちの訴えを却下しました。しかも判決文のなかで、タテカンを京都大学の固有の文化と認めたうえでタテカンの掲示が労使慣行として成立していたとする尾池元総長の陳述書に対して、個人のたんなる感想と言い放ちました。私たちはあきれるとしか言いようがありません。表現の自由に焦点を置いて、私たちはさらに最高裁判所で争ってゆきます。また、昨年8月吉田寮裁判で和解判決が出されたにもかかわらず、それを踏みにじるかたちで大学が今年の4月に一方的に吉田寮の建替え案を提示したことも見落とすことができません。
このように大学執行部が構成員からますます離れてゆくなかで、私たち組合は種々のハラスメント案件に対応しつつ、この間、大学との団体交渉をつうじて、立替え払い可能な金額、相見積もりを要さない金額の、それぞれ上限の大幅なアップを勝ち取りました。これによって事務作業が大きく軽減されることになりました。
社会を構成するすべての人々の権利が守られ、それぞれにふさわしい扱いを受けることのできる社会の実現には、社会へと開かれた対話と議論をとおした公正な取り組みが不可欠です。私たちはそのような社会の実現を目指すとともに、政府と京都大学法人に必要な措置を執ることを要求します。
以上を本大会は宣言します。
2026年6月27日 京都大学職員組合第103回定期大会

